潰瘍 性 大腸 炎 看護。 完治の難しい潰瘍性大腸炎の治療法とは?発病年齢や食事法も解説

潰瘍性大腸炎の治療について

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『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』より転載。 昭和伊南総合病院健診センター長 〈目次〉• 10.• 11.• 12.• 13. 炎症性腸疾患ってどんな病気? 炎症性腸疾患は、再燃と寛解を繰り返す難治性の腸疾患です。 とが代表的です。 潰瘍性大は、大腸の粘膜をびまん性に(全体的に)侵し、や潰瘍を形成します()。 病変はから口側に向って連続して広がっていきます。 病変は粘膜に局限していますが、長期経過例では悪性化することがあります。 潰瘍性大腸炎の病変部位は大腸に局限しますが、クローン病は、浮腫(ふしゅ)や線維化、縦走潰瘍(かいよう)、肉芽(にくげ)腫性病変が、からまで、消化管のどの部位にも発生します()。 また、潰瘍性大腸炎では粘膜のみが侵されますが、クローン病では全層が侵されます。 腸管狭窄・閉塞を起こすこともあります。 潰瘍性大腸炎とは異なり、悪性化する確率は低いです。 memo1クローン病の名の由来 1932年、ニューヨークのマウントサイナイ病院の内科医クローンによって初めて報告されたことから、クローン病と名付けられた。 表1潰瘍性大腸炎の病変 潰瘍性大腸炎 クローン病 病変部位 大腸のみを侵す 口腔から肛門まで全腸管を侵す 最多症状 粘血便 、粘血便のない、発熱 悪化性 高い 低い (武田英二監:栄養学。 新クイックマスター、p. 163、医学芸術社、2007より改変) 図1潰瘍性大腸炎の病変 (山田幸宏編著:看護のための病態ハンドブック。 改訂版、p. 226、医学芸術社、2007より改変) 図2クローン病の病変 (山田幸宏編著:看護のための病態ハンドブック。 改訂版、p. 229、医学芸術社、2007より改変) 潰瘍性大腸炎とクローン病は何が原因なの? 潰瘍性大腸炎とクローン病はいずれも、免疫異常、遺伝、、感染などが関与しています。 潰瘍性大腸炎は、自己免疫性疾患と考えられています。 潰瘍性大腸炎は、20〜40歳代に好発します。 クローン病はそれよりも若い10歳代後半から20歳代に好発し、女性より男性に多く発生します。 どちらの患者も増加傾向にあり、食生活の欧米化が関連していると考えられています。 memo2病変分布 潰瘍性大腸炎• 全大腸炎型:15%• 左側大腸炎型:40%• 直腸炎型:45%• 右側または区域性の大腸炎型:まれ クローン病• 型:30%• 小腸大腸型:40%• 大腸型:30% 潰瘍性大腸炎はどんな症状が出現するの? 潰瘍性大腸炎のおもな症状は、下痢、粘血便、血便です。 また、食欲不振、減少、腹痛などが生じたり、重症例では、発熱、、などの全身症状が出現することがあります。 大腸では水分とが吸収されますが、潰瘍性大腸炎ではびらんや潰瘍が形成されているために吸収力が低下し、下痢になります。 潰瘍性大腸炎は、下痢の回数などによって重症度が分類されています()。 また、小腸から栄養素が吸収されないためと、病変部からが漏洩するため、栄養障害が高頻度に認められます。 腸閉塞を起こすことも多く、その場合は悪心・が現れます。 (じろう)や肛門周囲膿瘍を合併することも、クローン病の特徴です。 、炎、結節性紅斑(こうはん)、などを合併することがあります。 memo3結節性紅斑 皮下結節を伴う紅斑性の病変で、圧痛がある。 下腿に多く見られる。 小腸や大腸の粘膜の状態はどのように調べるの? 小腸の粘膜の状態は、小腸で調べます。 これは、口あるいは肛門から内視鏡を挿入し、小腸粘膜の状態を直接観察する検査です。 小腸は口からも肛門からも遠く、約6mもの長さがあるため、タブルバルーン内視鏡を用いて行う検査です。 また、最近はカプセル内視鏡検査が行われています。 大腸の粘膜の状態は、や注腸造影検査で調べます。 大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を挿入し、大腸粘膜の状態を直接観察する検査です。 注腸造影検査は、造影剤(硫酸バリウム)を用いたです。 炎症性腸疾患の診断に欠かせない、腸管の変形や潰瘍の形状を広い視野で確認することができます。 また、クローン病に特徴的な裂溝も容易にわかります。 潰瘍性大腸炎はどんな治療が行われるの? 潰瘍性大腸炎の治療は薬物療法と食事療法(栄養療法)による保存的治療が基本です。 大出血や穿孔を起こした場合や、中毒性巨大結腸症、また再燃を繰り返す場合は手術が必要となります。 寛解を得て、寛解を維持することが治療の目標になります。 副腎皮質ステロイド薬は、炎症を抑える作用は強いですが、再燃を予防する効果はありません。 サラゾスルファピリジンは炎症を抑えるほか、再燃予防の効果も認められています。 免疫抑制薬は難治性の場合に使用されます。 memo4中毒性巨大結腸症 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に伴って、結腸が異常に拡張する重篤な病態である。 潰瘍性大腸炎の食事療法ってどうするの? 潰瘍性大腸炎の食事療法では重症例や活動期は絶食し、を施行して高エネルギーを補給し、腸管の安静をはかります。 は、の過剰摂取を控え、高タンパク質・高エネルギー・を基本とします。 脂質を控えるのは、下痢を抑えるためです。 タンパク源は残渣の多い獣肉より、残渣の少ない魚肉が適しています。 また、低残渣にするために、食物繊維の多い食品(海草類、ごぼう、たけのこなど)は避けます。 潰瘍性大腸炎の手術ってどうするの? 従来の潰瘍性大腸炎の手術は、ストーマを造設する直腸結腸全摘手術や、永久回腸瘻造設術が主流でした。 現在では、回腸によって作った袋と肛門を吻合する回腸嚢肛門管吻合(ふんごう)術が主流になっています。 クローン病はどんな治療が行われるの? クローン病のおもな治療法は栄養療法・食事療法です。 腸閉塞や穿孔(せんこう)による腹膜炎を合併した場合は手術が必要になります。 クローン病の栄養療法、食事療法ってどうするの? クローン病の栄養療法、食事療法は活動期に絶食し、成分栄養剤を用いた経腸栄養法が第一選択されます(、、)。 成分栄養剤の脂肪の含有量はきわめて少ないために、必須脂肪酸欠乏症を予防するために、経静脈的に脂肪乳剤が補給されます。 また、病状の悪化につながる食品は摂取しないようにします(、、)。 このなかで、栄養素が最も消化された状態で配合されているのが、成分栄養剤である。 成分栄養剤では、はデキストリン、タンパク質は結晶アミノ酸にまで分解(消化)されている。 また、脂肪の含有量が最も少ない。 表3経腸栄養療法で用いられる成分栄養剤 成分栄養剤 特徴 成分のほとんどを終末消化態にまで分解し、 吸収しやすくした栄養剤 商品名 エレンタール エレンタールP タンパク質の原料 結晶アミノ酸 結晶アミノ酸 脂肪含有量 0. 17 0. 25 2. 脂肪含有量が多く、や香りはよい 商品名 エンシュアリキッド クリニミール タンパク質の原料 大豆タンパクカゼイン 乳カゼイン大豆タンパク 脂肪含有量 3. 5 3. 4 3. 潰瘍性大腸炎とクローン病の看護のポイントは? 潰瘍性大腸炎とクローン病には、さまざまな治療があります。 診断が確定されたとき、治療を開始したときなど、段階に応じた精神的ケアが大切です。 栄養療法や薬物療法への援助も必要です。 病態に応じて、経腸栄養法や経静脈栄養法などの栄養療法や、薬物療法が実施されます。 病状を把握したうえで、指示された療法を確実に実施できるように援助しましょう。 [出典] (監修)山田 幸宏/2016年2月刊行/.

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とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんが生じ、寛解(かんかい:一時的に症状がおさまること)と再燃を繰り返す、難治性の炎症性腸疾患のひとつです。 潰瘍性大腸炎とは一体どのような病気なのか、中国・四国地方にて炎症性腸疾患を行う数少ない専門施設である広島大学病院第一外科の大毛宏喜先生にお話を伺いました。 潰瘍性大腸炎とは-どのような人がかかりやすいの? とは、大腸粘膜に潰瘍やびらんなどの炎症が起こる難病のひとつです。 20代~30代の若年成人が最も発症しやすく、中高年で発症することもありますが、発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳というデータが示されています。 日本における潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加しており、平成25年末時点では16万人を超えています。 潰瘍性大腸炎の原因としては、食生活の変化や自己免疫反応の異常(免疫機構が正常に機能しないこと)、遺伝的因子の関与などが考えられていますが、はっきりとした原因は現在わかっていません。 潰瘍性大腸炎の症状 の主な症状には次のようなものがあります。 下痢や血が混じった粘液便が出る• 排便回数が増加する• 残便感を感じる• トイレに行く頻度が増える• 下腹部に間欠性の鈍痛を感じる(一定の間隔で鈍痛が起こったり止んだりする) 症状がひどいケースでは、体重の減少やなどが見られることもあります。 この時点では、潰瘍性大腸炎のほか、なんらかの感染症や、(女性の場合は)産婦人科疾患、泌尿器科疾患など、様々な疾患の可能性が疑われるため、検査はこれら潰瘍性大腸炎以外の疾患を診断 、もしくは除外する目的も持って行う必要があります。 潰瘍性大腸炎の検査 の検査は、肛門から内視鏡を挿入して腸内の状態を観察する、「」を行います。 大腸に内視鏡を入れるため、検査前には医師の指示に従い絶食し、必要に応じて下剤を服用することもあります。 大腸内視鏡検査で、大腸粘膜の「連続的な」炎症(浮腫状の粘膜、血管透見性の低下、接触により容易に出血する、など)等の特徴的な所見が認められた場合は、潰瘍性大腸炎と診断し、治療を開始します。 潰瘍性大腸炎の内科的治療 の主たる治療法は、投薬治療などの内科的治療です。 症状が比較的軽い場合は外来での治療となり、重症の場合は入院のうえ、次のような薬物治療などを行います。 5-ASA(5-アミノサリチル酸製剤)の内服• ステロイドの内服、静脈内投与• 炎症の原因となる白血球の除去• 免疫調整剤の使用• しかし、それでも症状が治まらなかったり、寛解と再燃を繰り返すという潰瘍性大腸炎の特徴から、年に複数回入院を繰り返す方もいらっしゃいます。 このように日常生活に支障をきたす場合には私たち外科医が大腸を摘出する手術を行います。 次項では、潰瘍性大腸炎の手術のメリットと具体的な方法について、詳しく解説していきます。

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潰瘍性大腸炎の食事で気を付けたいポイント

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潰瘍性大腸炎ってどんな病気? 大腸の最も内側粘膜に炎症が起こり、そこからただれや潰瘍ができてしまう炎症性腸疾患の一種が「 潰瘍性大腸炎」という病気です。 大腸のどこに炎症ができるかにより、 「直腸炎型」「左側結腸炎型」「全大腸炎型」「右側結腸炎型」の4種類に分けられています。 かつては欧米に多い病気でしたが、近年では日本人の患者数も急激に増えていて、2013年時点で日本国内に約17万人の罹患者がいると報告されています。 潰瘍性大腸炎によって引き起こされる代表的な症状は、以下の通りです。 赤い血が混じった血便• ネバネバした液に覆われた粘液便• また、上記の症状を周期的に繰り返す状態 潰瘍性大腸炎は、重症化すると潰瘍から穴が開いて便が体内に漏れ出したり、大腸がんの原因となることもあります。 このため、潰瘍性大腸炎は早急に治療が必要な病気と認識しておきましょう。 との違いは? 潰瘍性大腸炎と同じく腸が慢性的な炎症状態になり、下痢などの症状を起こす代表的な病気として、クローン病も広く知られています。 しかし、潰瘍性大腸炎とクローン病は、以下の点において大きく異なっています。 潰瘍性大腸炎とクローン病の違い• 現時点では、以下のような複数の要因が重なることで発症するのではと推測されています。 潰瘍性大腸炎発症の要因と考えられるもの• 複数の原因因子の家族間の遺伝による、遺伝的要因• 食の欧米化で乳脂肪や動物性脂肪の摂取量が増えたことによる、環境的要因• 免疫システムの異常から自身の体を攻撃する、免疫機構の異常 また、長期的に大きなストレスを受け続けることも、環境因子の1つとして潰瘍性大腸炎の発症・悪化に影響していると考えられています。 このことから、 ストレスだけが直接原因で潰瘍性大腸炎を発症する可能性は低いものの、ストレスは潰瘍性大腸炎の悪化に関連している、といえます。 潰瘍性大腸炎になったらどんな治療をするの? 潰瘍性大腸炎の治療方法は、「内科的治療」と「外科的治療」の2つに大別されます。 潰瘍性大腸炎の内科的治療法 腸の炎症や、免疫異常を抑える作用のある薬を内服薬・点滴などで投与します。 潰瘍性大腸炎の外科的治療法 炎症を起こしている大腸を全部摘出し、同時に人工肛門や大腸の代わりとなる便を溜めておく袋を形成する手術をして、治療する方法です。 潰瘍性大腸炎の外科的治療では、基本的に大腸の全摘術が行われるため、術中・術後の体への負担が大きくなります。 このため、基本的にはまず内科的治療が行われ、以下のような事情から外科的治療を取らざるを得なくなった場合のみ、手術が行われます。 潰瘍性大腸炎で、外科的治療が選択される条件• 内科的治療にあまり効果が見られず、重症化してきた• 治療薬への副作用などの理由から、内科的治療ができない• 腸から大量の出血、または穿孔(穴)があることが確認された• 潰瘍性大腸炎が、がんに進行している疑いが強い 潰瘍性大腸炎は、治療で症状が落ち着くケースは多いものの再発もしやすく、完全に症状がなくなって完治に至る可能性は低い病気です。 一旦は内科的治療で症状が落ち着いても、再発したときに手術が必要になることもあります。 必要な治療法や再発する確率、再発後の治療の選択肢などは、医師に確認しましょう。 おわりに:潰瘍性大腸炎の発症には、ストレスが関係している可能性が 潰瘍性大腸炎は、何らかのきっかけで腸内側の粘膜に炎症ができてびらん・潰瘍が発生し、大腸が慢性的な炎症状態になる病気です。 発症原因ははっきりとはわかっていませんが、現時点では家族間の原因因子の遺伝や食生活・ストレスなどの環境的要因、免疫異常など複数の原因が絡み合って発症すると考えられています。 基本的には投薬で治療しますが、症状によっては大腸の全摘術が必要になるので、異常を感じたらすぐ病院に行ってください。

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