アーレン クライヴ。 Rouge et Noir VR Edition ピットボス アーレン・クライヴ(CV:テトラポット登)★特典付:VR

Rouge et Noir VR Edition ピットボス アーレン・クライヴ(CV:テトラポット登)

アーレン クライヴ

ごうごうと風の音が響いている。 此方へ移り住んで、何度か冬を越したけれど これ程雪が降るのは初めての経験だった。 ニュースでは数十年ぶりの大雪、だと言っていた。 危険なので、極力外出は控えた方が良い、とも。 時折強く吹き付ける風で、窓がガタガタと音を立てる。 外気との温度差で結露した窓を手で軽く拭って、外の様子を窺った。 一面、白い絵の具で塗りつぶしたかのような景色が広がる。 普段窓から見える建物、木々、道路、それら一切が 世界から消えてしまったかのように錯覚させる。 外に出てもまともに歩くどころか 目的地にたどり着けるかさえ疑問だ。 ここまで降るとわかっていたら、予定を早めたのに。 後悔しても時間が巻き戻るわけでもない。 はあ、と知らずため息が漏れる。 予定を明日にずらしても 恐らく、支障は出ないはずだ。 それに一日中この状態が続くとも限らない。 「ひどい雪だな」 「ヴァン」 「難しい顔で外を見つめているが何か予定でも?」 こんな日に出かけることなどあるまい、と言いたげな表情で ちら、と窓の外を見遣った。 その言葉に曖昧に頷きながら どう答えたものか、少し迷っていた。 「予定というか…まあ予定…なのかしら…」 「なんだ、随分と曖昧だな。 誰かと約束でもしているのかと思ったが」 「人と約束してるわけじゃないの」 そもそもこの場所に約束を取り付けてまで 会うような友人等は居なかった。 別段そういうことを必要としていなかったからだ。 ただ、この地で一人、静かに暮らしていくつもりだった。 いつ再会できるとも分からない人を待ちながら。 「そうか。 だが何にせよ急ぎでないのなら 今日はやめておいた方が良い」 「…やっぱりそう思う?」 「…どうしてもというなら私が共に行くが…」 特別急ぎの用ではないと言いつつも 煮え切らない態度に 不思議そうに首を傾げながら、彼はそう提案した。 2人で出かけるのも悪くはないけれど それならばもっと天気の良い日にしたいものだ。 この天候からしてどう考えても 今日は楽しい外出、とはいかなそうである。 「ううん、大丈夫。 明日でも間に合うから。 …多分」 「明日?明日何か…ああ」 此方が何かを言う前に大方の事は察してしまう。 今回もそのようで、言葉の途中で 合点が言ったように頷いた。 察しが良いのも中々に考え物だなと思いながら もごもごと言い訳のような言葉を並べる。 「そう、ヴァンの誕生日、だから、その…何かしたくて」 「そうか。 明日だったか」 「忘れてたの?」 「いや、忘れていたわけではないが… もう私を祝う人など居ないと思っていたから」 最後に祝ってもらったのは一体いつだっただろうと 昔を懐かしむような、それでいて何処となく寂しそうな笑みを浮かべた。 両親とは長い間連絡を取っていないと言っていた。 毎年気まぐれにプレゼントを贈って来た「弟」が プレゼントを贈ってくることはもうない。 迷っていた。 私はどうすべきなのか。 一度はそうすると決めたのに その日が近づくにつれて徐々に迷いが出てきた。 「あの、ごめんなさい実は…少し迷ってて」 本当は、ただ幸せに包まれて 祝福される日であるべきなのに。 祝う事に、何処か躊躇いがあった。 彼の誕生日は、彼が己の半身の喪失を知った日。 彼にとっては忌まわしいあの日の記憶のままで止まっている。 だからと言っていつまでも だた悲しいだけの日であって欲しくはなかった。 それは私の勝手な意見で、押し付けかも知れない。 迷惑だとは言わないだろう。 彼は優しいから。 俯きそうになりながらも顔を上げ 彼の目を見て嫌ではないか、そう尋ねると その目は優しげに細められた。 それからゆっくりと首を横に振った。 「まさか。 君に誕生日を祝って貰えるなど 考えたことがなかっただけだ」 「そう?なら、良いんだけど…」 「そうか、もうあの日か」 未だ勢いの強い風雪の様子を眺めながら あの日も、と呟く声の続きは 風の音でかき消され、判然としなかった。 「ヴァン?」 「…いや、何でもないよ。 さて、いつまでも此処に居ると冷えてしまうな」 頭を振って、話題を逸らすように窓から視線を外して窓から離れるよう促される。 その態度は少し気になったけれど それ以上追及するような空気でもなく、素直に従った。 結局その日は日が落ちるまで風雪が続き 外には出られなかった。 [newpage] 男が歩いている。 早朝、男は風雪吹き荒ぶ中、一人歩いている。 散々に降り積もった雪に 足を取られぬよう注意しながらも 一刻も早くこの風雪から逃れたいのか 自然と普段より足早になっていた。 途中、何事かを呟いたようであったが その声はごうと吹き付ける風に掠めとられて消えた。 普段は犬の散歩をする人をちらほら見かける 時間帯であるのだが、流石に今日ばかりは 人影の一つも見えなかった。 しんと静まり返った道に 時おり吹き付ける風と 雪を踏みしめる音が響く。 吹き荒ぶ風雪を潜り抜け 男は漸くアパートへと辿り着いた。 疲労と安堵に綯交ぜになった大きなため息がひとつ漏れる。 コートについた雪を軽く払いながら階段を上る。 自室の前に立ったところで、ドアの辺りに 小さな『箱』が落ちているのが目に留まった。 訝しげな顔で、男は少し屈んで箱を検める。 添えられたカードに書かれた名前に気づくと すぐに相好を崩し、大事そうに箱を手に取った。 その箱が、どんな絶望をもたらすか 男はまだ知らない。 ずっとそれを観察していた『私』は その箱の中身を正しく理解していた。 その箱の差出人は、男が想起した人物ではない。 今すぐにでも駆け寄って男が箱を開けるのを止めたかった。 それだけを強く思っていた。 それなのに、体が動かない。 ならばと声を掛ける為に口を開くと 知らないはずの男の名前が 意外なほどするりと口をついた。 だが、男は名を呼ばれても 此方を一瞥もしなかった。 やがて玄関のドアが開き男は部屋の中へと消えた。 『私』はどうしてこの男を知っているのか。 何故、男は『私』を認識できないのか。 答えはわかっていた。 ぱちぱちと幾度か瞬きをして 先程見たものが夢だったのだと分かった。 夢だと自覚した途端、記憶が抜け落ちるように 夢で見た場面が消え、朧気になっていく。 何を見たかはもう殆ど分からないのに 言い知れぬ焦燥感だけが残った。 それを思い出すために目を閉じようとすると声が掛かった。 「どうした?何か魘されていたようだったが」 隣で寝ていたヴァンが心配そうな声でそう聞くのに 大丈夫、と答えながら暗闇の中、少しだけ慣れてきた目でぼうとぼんやり彼の顔を見た。 瞬間、急に夢の記憶が蘇ってきた。 走馬灯のようにぐるぐると、先ほどの夢の内容が脳裏を巡る。 そうだ、どうして気づかなかったんだろう。 あれは、あの夢の中の男は確かにヴァンだった。 そして箱、あの箱の中身はきっと。 だから夢の中の私はどうしても止めたかったのだろう。 「あの日の…夢…」 話に聞いただけで、見たことなどない筈なのに 映画のような鮮明さがあった。 ふるり、と体が震えた。 どうしてこんな夢を。 「…あまりよい夢ではなさそうだな。 ほら、おいで」 なんの夢か、とは聞かなかった。 優しい声で、そう促されるままそっと寄り添うと やんわりと抱き寄せられた。 ヴァンの胸に顔を寄せる。 暖かな体温と、穏やかな心臓の鼓動。 耳を傾けているうちに少しずつ落ち着いてくる気がした。 ゆっくりと背中を撫でられる。 「夢、見てたの…ヴァンが…あの日」 「そうか。 君には色々と話しすぎてしまったようだな」 だが君が悲しむ必要はない。 彼は言う。 顔を上げて表情を窺うと 穏やかに微笑んで、此方を見ていた。 その瞳は悲哀に揺れている。 あの日の絶望も、憎悪も、悲しみも 私には分からない。 あれは彼だけのものだ。 誰にもわからない。 復讐を遂げた今でもきっと 心の奥にずっと、消えずに燻り続けている。 声を掛けようにも、言うべき言葉が見つからない。 「大丈夫。 私は大丈夫だ。 だからもう少し、眠ると良い」 もうその夢は見ないさ、だからおやすみ。 耳元でそっと囁かれる。 ゆるゆると体の力が抜けていく。 自然と瞼が下がってくる。 彼が言った通り、あの夢に落ちる事はなかった。 [newpage] 朝、目が覚めると既にヴァンは起きだしていて リビングにコーヒーの香りが漂っていた。 読書をしている彼に声を掛けると顔を上げる。 「おはよう、ヴァン早いのね」 「ああ、おはよう。 今日は色々とやることがあるのでね」 よく眠れたかな?と言いながら席を立ち そろそろ起きる頃だと思っていたからと まだ湯気の立つコーヒーカップを渡された。 お礼を言って受け取り、椅子に腰かける。 「ヴァン、今日出掛けるでしょう?」 「おや、君は?」 朝食を作る前に今日のお互いの予定を 確認しておかないと、と尋ねると 意外な質問だったのか眉を上げた。 「私は昨日できなかった例の準備をしようと、思ってたんだけど」 「アーレンへ会いに、君も共に来てくれると思っていたんだが」 そこは私たちの別れと、再会の場所でもあった。 ヴァンと再会するまでの間は毎年この日に アーレンの元へ訪れていた。 行って、何を話すわけでもなかった。 アーレンと私の間には 懐かしむような思い出など存在しないのだから。 語りかける言葉などありはしなかった。 彼について覚えていることと言えば 棺の中、まるで眠っているかのような顔を見ただけだ。 彼と瓜二つの、双子の弟。 それだけだった。 ヴァンと私しか知らない。 アーレンの眠る場所。 それだけが唯一の繋がりのように思えた。 物言わぬ彼の弟に、彼の姿を求めて 無意識のうちに縋っていた。 弔う気持ちがないわけではなかった。 けれども純粋にそれだけとはどうしても 言えなかったから どこか後ろめたい気持ちがある。 だから、他に弔う人が居るのなら もう自分の役目は終わりで良いと思っていた。 「…来て良いの?」 「勿論。 君さえ良ければ」 「わかった」 誘われて、断る理由はなかった。 そうと決まれば行動は早い方が良い。 手早く朝食を済ませると、身支度を整える。 支度の最中に窓からちらと外の様子を確かめる。 雪はだいぶ積もっているようだったけれど 青空が見えているので、外出に支障はないだろう。 外に出るとキンと冷たい空気が頬を掠めた。 玄関先は雪で白く染まっている。 見上げれば雲一つない青空が広がっていた。 数歩先を歩いていたヴァンが立ち止まり振り返る。 「少し滑りやすくなっているかも知れない。 手を」 「ありがとう」 差し出された手を握る。 そのまま手を繋ぎ、歩きはじめた。 アーレンの所へ行く前にまず向かうところがある。 彼に手向ける花を、用意しなくてはいけない。 「そうだ、お花。 なにか希望はある?」 好きな花とか、好きそうな花でも良いけど 尋ねると少し考えたものの 何も思い付かないと言うように首を振った。 「特別花を愛でるような趣味はなかったからな…」 「そうなの…特に希望がなければいつもと同じで良い?」 「そうだな。 それがいい」 純白のカサブランカ。 花束を抱えて、私たちは彼の所へと向かった。 昨日の雪の所為で、墓地も一面雪に覆われている。 途中、墓地の管理人だという人に会った。 管理人は、抱えているカサブランカの花束に目を留め 少しだけ、驚いたような表情を見せた。 その顔を見たヴァンは管理人に 長年姿を見せなかったカサブランカの精を 漸く自分が捕まえたのだと言って笑った。 「やあ、アーレン。 これはまた…随分と積もったな」 墓石を覆うように積もった雪を払うと アーレン・クライヴの文字が見えて来た。 墓石に刻まれた名前を指でなぞりながら 何かを考え込むようにじっと、佇んでいる。 耳が痛くなるほどしんと静まり返った墓地に 一瞬強い風が吹きつけた。 カサカサと風にあおられた紙が音を立てる。 その音に、顔を上げたヴァンは私に花を手向けるよう促した。 ひとつ頷いて、墓石に近寄る。 しかし私が花束を渡すのは アーレンではなく、ヴァンだ。 「これは貴方が渡してあげて」 「いや、これは…私には相応しくない」 血に塗れた手には、純白のカサブランカは 相応しくない、と悲し気に頭を振って 受け取ろうとしないヴァンの胸に半ば押し付けるように 花束を突きつけると、観念したのか躊躇いがちに受け取った。 彼にしては珍しく、困惑したようにこちらを見ている。 「アーレンは、貴方から貰いたいはずだから」 「そう、だろうか」 ちら、とアーレンの墓石に視線を移す。 逡巡の後、カサブランカの花束は ヴァンの手によって、アーレンへと手向けられた。 「…また来るよ。 アーレン」 少しぎこちなく、そう微笑みかけてから 此方を振り返ったヴァンは、手を差し出した。 「では、行こうか」 「ええ」 行きと同じように、帰りも手を繋いで歩く。 墓地を出たところで、ふと立ち止まったヴァンは空を見上げた。 雲一つない青空が広がっている。 彼を最初に葬ったあの日も こんな青空が広がっていたのだと言う。 その表情は哀しげなはずなのに 何処か懐かしんでいるようにも見えた。 きゅっと少し強く手を握ると気づいた彼が此方を見た。 「ヴァン、誕生日おめでとう」 言うべきか、言わざるべきか迷いはあったものの やはり伝えるべきだと思ったのだ。 少なくとも私は、貴方を、貴方が生まれたことを こんなにも感謝し、祝福しているのだと。 「ああ…ありがとう」 遠くから、教会の鐘の音が聞こえて来る。 鐘の音に祈っても意味余りない気がするけれど それでも祈らずにはいられなかった。 どうか彼が、幸せでありますように。

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Rouge et Noir(ルージュ・エ・ノワール)|花鏡

アーレン クライヴ

ドラッグ「ルージュエ」をめぐるマトリの活躍と戦いを描くシリーズの第2シーズン3作目。 犯罪シンジケート「ハウス」ピットボスアーレン・クライヴとの再会、事件の一部始終を描いた待ちに待った作品です。 前作でアーレンの愛人として単独で潜入捜査するも見破られ、その際薬を使われた後遺症で現在は治療に専念、部屋で一人暮らししているヒロイン。 シャワーを浴びバスルームから出てくると男の声が。 それは一年前ヒロインを追い詰めた敵のアーレン・クライヴの声でした。 ヒロインはアーレンに銃を突きつけるものの、あっさりいなされ今の状況を言い当てられます。 薬を口移しされ眠らされることに。 アーレンは特広のボスである周防衛士に電話、宣戦布告してヒロインを連れ出します。 ヒロインが目を覚ますとそこは見知らぬ部屋。 傍らにアーレンがいて、カに向かう船の中で太平洋の上にいると告げられます。 アーレンはヒロインに手を組まないかと提案。 「ハウス」は現在弱体化しており、を取り戻すためハウスマネージャーは、本国の地下組織と同盟を結ぶ取引をしていると言います。 アーレンは同盟を阻止したい、手を組むことはヒロインにもプラスがあると。 ハウスが力を取り戻したら再び日本—霞朝に進出するだろう、阻止したいなら私と手を組めと言います。 日本での協力者役としてマトリのヒロインが愛人になったと見せかけ、取引の場に同行することを要求します。 ヒロインが薬のフラッシュバックを危惧されて現場復帰出来ずくすぶっていることを言い当て、再び舞台に上がる手助けをする誘い。 ヒロインは不承不承応じることに。 感動の再会の続きと言って抱かれる展開に。 船はロサンゼルスに到着、港には巨大豪華客船がすでに到着していました。 船内で2日間パーティが開かれ、ヒロインもアーレンと出席することに。 場内はハウス構成員と同盟相手、関係者と賑わっています。 中心にいるのはジュリオ・ーノという若い男性で、マフィアのファミリーの幹部と告げられます。 歴史あるマフィアの血族である彼と、ハウスマネージャーは同盟を結びたがっているとのこと。 説明を受け利害関係を想像するヒロイン、取引を阻止するのはハウスの弱体化、崩壊につながるのではという指摘にアーレンは頷きます。 「ハウスは手段であって目的ではない」と言うアーレン。 ハウスの存在自体が邪魔になったと言い、潰す気で動いている様子。 ヒロインを連れ出したのも別に理由があるようで、彼が何を考えているのか見えません。 2日目、取引先も交えて幹部クラスでポーカーをする場にアーレンが出席、ヒロインも同行します。 勝ち進む中「薄汚い野良犬が悪臭を放っている」とハウスの敵対組織アンダードッグのボスが紛れ込んでいることを指摘します。 ルージュエに興味を持ったーノはすでにアンダードッグと同盟を結んでいて、ーノはハウスと同盟を結ぶ際アンダードッグとの和解を命じました。 ハウスマネージャーがアンダードッグとの確執に目をつむれば恨みを持つのはアーレンのみ。 ハウスの構成員はすでに説き伏せており、この場でアーレンを粛正し和解の証にするという仕組まれた取引であることを暴露します。 銃撃戦が始まりヒロインと逃走することに。 前作では初めて人を撃って震えていたヒロインですが、今回は戦闘に加わり共に道を開きます。 現場には出ていなくとも訓練は欠かさなかったようで、恐れず戦うヒロインの姿を聞くことが出来ます。 二人は船上に脱出、アーレンの側近ジルがヘリに乗って現れ逃亡を助けます。 ジルは実はFBIの捜査官で、マフィアを逮捕すべくハウスに潜入していたのでした。 やり残したことがあるとアーレンはヒロインを残し再度客船へ。 アーレンの双子の弟の仇であるアンダードッグのボスを殺害するため彼を追い詰めます。 そこへ発砲しアーレンを制止するヒロイン。 止めたければ私を撃てと言われ、戸惑い撃てなくなる彼女を尻目にアーレンはボスを撃ち殺害。 響き渡る銃声が非常に重いです。 ボスを殺害したアーレンの元にジルが再度迎えに来て、ヒロインもヘリへ。 ジルに「約束を果たしてもらう」と言うアーレン。 ヒロインに「会わせたい男がいる」と連れてこられたのは教会。 そこには棺が置かれていて、中にいたのはアーレン瓜二つの男性。 亡くなっているのに、まるで眠っているかのような劣化していない姿にヒロインは驚きます。 「彼こそ本物のアーレン・クライヴ」と告げる彼。 ヒロインの目の前で話している彼の名はヴァンで、アーレンの双子の兄と言います。 ハウスの前身である犯罪組織メインケージのメンバーだったアーレン、彼はアンダードッグの幹部と対立し行方不明に。 FBI捜査官だった兄のヴァンは弟の名アーレンを名乗り、ハウスの第2ボスとして振るまっていました。 行方不明だったアーレンはすでに死亡しており、凍った湖に沈み奇跡的に腐敗せず凍っていたようです。 湖の氷が割れた際遺体が発見され、引き上げたFBIがDNAを調べると失踪していたヴァンとよく似た別人であることが判明、双子が入れ替わっていることにFBIは気づいたのでした。 マフィアを捕えたいFBIはハウス幹部になったヴァンにし、マフィア逮捕の見返りにアーレンの遺体を引き渡す約束をしていたのです。 一連の出来事は複数の勢力の利害関係や思惑が絡み合っており、ヴァンとFBIが事件を制したように見えました。 そんな中、更なる圧力が加わりヴァンの行く末は決定しているという話をされます。 ヴァンはそれに応じないと告げ、ヒロインに自分を逮捕するよう要求。 「自分の意志で行動してほしいと思った」と言っていたヴァン、実際はヒロインの意思もお構いなしに連れ去り彼女を抱き、最後の幕引きをさせようと結局何から何まで彼の思惑通り。 逮捕を拒もうとするヒロインに選択肢を与えず有無を言わせないとか、どれだけ頭脳明晰でずるいのか。 ヒロインに対して罪滅ぼしの気持ちもあったにせよ、結局ヴァンの想定した通りに。 ヒロインには恋愛感情だけではなく、アーレンとしてハウス幹部になった際、捨て去ったはずの良心や正義感を彼女の中に見ていたのかなと思いました。 まるで自分で棺を用意し穴を掘り、ここに埋めてくれと言わんばかりの振るまい。 裁かれる側なのに何もかも自分で決めている様は、誇り高く意固地で完璧主義に感じました。 ヒロインは泣きながらアーレンの手に手錠をかけ、片方を自分の手にかけるのでした。 mitohino.

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#アーレン・クライヴ #ルジュノワ NEXT GAME...?

アーレン クライヴ

花鏡の人気シリーズ、ルジュノワの1stシーズンの第三作「Double Down」。 2ndシーズンも始まったことですし、今回は復習として振り返ってみます。 テトラさん演じるアーレン・クライヴは犯罪シンジケート「ハウス」のナンバー2で、麻薬取引など複数の犯罪に関わる国際手配犯。 新人マトリであるヒロインは指令でアーレンに接触、ハウス内部に潜入することに成功します。 新人に単独でとかありえないとは思いますが、アーレンの愛人になることに成功したヒロイン。 出会って2ヶ月、組織が使っている住居に愛人として入り込みアーレンに愛されつつ、ハウス内部を捜査していきます。 ハウスは複数の組織と取引していて取引現場にヒロインも同行、他の組織に襲撃されそれを撃退、ディーラーを招集した場で内通者をあぶり出し処刑するといった、アーレンのボスとしての非情な面を目の当たりにすることになります。 一見紳士的で優雅なアーレンですが、高圧的なところをのぞかせ、恐怖と威厳で部下を従わせているのは犯罪組織のボスといったところ。 作中ではアーレンの口から作家の言葉がいくつも引用され、知性の高い男性であることが分かります。 アーレンの恐ろしさを知りつつ、捜査の枠組みを超えて彼を心配するヒロイン。 踏み込みすぎたあまり、マトリであることをすでに見破っていたことを告げられます。 その後、ルージュエとストラテ(ルジュノワの媚薬効果のみを引き出す薬物)を飲まされアーレンに何度も犯されることに。 身体と言葉でなぶられ、特広に偽情報を流すことを強要され、支配されつつそれでもアーレンを案じるヒロイン。 アーレンは敵であるヒロインを生かしておくことはできずヒロインを手にかけようとしますが、彼女の変わらぬ態度で気持ちのゆらぎを見せます。 アーレンは過去を語り、ハウスに入った経緯を聞かせます。 キメセクが一番の聞きどころかと思いますが、個人的にはアーレンの心境の変化を特に注目して聞いてました。 殺さなければならないと思いつつ、ヒロインの真摯さに打たれ揺れているのに惹かれました。 同シリーズの他作品は捜査官の話が多いので、刑事もの(マトリだけど)のような作品に感じますが今作は敵側、大物の話で洋画を見ているような気分になります。 アーレンの2作目が楽しみです。 mitohino.

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