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映画「ユリゴコロ 」ネタバレあらすじと結末・みんなの感想

ユリゴコロ 映画 ネタバレ

母親は川で溺れている自分を助けようとして亡くなり亮介は男手一つで父親に育てられました。 亮介はこのまま千絵と結婚して平凡な幸せが訪れると思っていたが千絵が突如失踪し父親が末期ガンだと分かります。 父親と一緒に暮らした方がいいと思い実家に行くと押入れの中から「ユリゴコロ」と書かれたノートを見つけます。 「私のような平気で人の人生を終わらせたい人間はどこかおかしいのでしょうか」と始まるユリゴコロを読み亮介は小説の内容に全然共感できないがなぜかのめり込んでしまいます。 日記・ユリゴコロ(前編) まだ幼い美紗子は言葉を発する事ができず母親に連れられ病院に行くと心が安全となる場所ユリゴコロがないと言われます。 初めて行く場所は苦痛で目に見えない多くの棘が突き刺さしてくるように感じ、それは自分にはユリゴコロがないからだと思います。 自分のユリゴコロを必死に探す美紗子は買ってもらったミルク飲み人形をユリコと名付け「やっとユリゴコロを手に入れた」と思います。 ユリコが私の恐怖を引き受けてくれると思うと少しだけ話せるようになり普通の小学校に通えるようになりました。 しかし、同級生ミチルが池に落ちて溺れていく姿を見て、生まれてから一度も喜んだり笑った事がなかった美紗子は初めてそれに近い感情を得ました。 「人の人生を終わらせる」が美紗子のユリゴコロとなったのです。 中学生になった美紗子は誰とも心を通わせる事ができない生き物だと気付き欲望はユリゴコロに引き寄せられていました。 ある日、妹の帽子が飛んで溝に落ちお兄ちゃんが拾おうとしていました。 それを見ていた若い青年が鉄板を持ち上げようとしていたので美紗子は手伝いました。 お兄ちゃんが上半身を突っ込んだとき美紗子は鉄板を押すと青年は支える事ができなくなりお兄ちゃんは挟まれます。 動かなくなっていく姿を黙って見下ろす美紗子は既にユリゴコロなんて言葉はないと知っていました。 おそらく拠り所をユリゴコロと聞き間違いたのだろうと。 恋人の失踪・謎の人物 ある日、千絵から伝言を頼まれた細谷と名乗る女性が訪ねてきます。 「事情があって会う事が出来ません。 ごめんなさい」 何があったのか聞かれる亮介だが店を開業する準備段階の時にハイキング姿の千絵と出会い、そのまま現在に至るので彼女の事を何も知らないと気付きます。 細谷は何か手掛かりを探してみると言い帰っていきました。 亮介は千絵は無事だと知らせるため実家に行くがまた父親が町内長と会い帰ってきていなかったのでユリゴコロの続きを読み始めます。 日記・ユリゴコロ(中編) 高校卒業後、美紗子はなんとなく成り行きで調理の専門学校に入りました。 ある日、同級生のみつ子が万引きしようとしていたのでミラーに映っている事を教えます。 みつ子は手首を切った痕が数えきれないほどあり「これやると頭がスッキリするの」と言いました。 興味を持った美紗子は彼女のアパートに行き「やって見せて」とお願いします。 美紗子はこれ以上自分で切らせないようにしたいと思い切ってあげます。 そして友達の印に自分も切ってもらいます。 家に帰る途中、よくナンパしてくるラーメン屋で働く青年に声を掛けられます。 美紗子は自分の名前はみつ子だと名乗り階段から蹴り落としました。 しかし美紗子はユリゴコロはみつ子でないと満たされない事に気付きます。 友達には話すべきだと思い男を階段から蹴り落とした事を伝えると2人で逃げようと誘われます。 美紗子は「本気でそうしたいなら学校卒業するまで手首は切ったらダメ」と約束します。 これで違うユリゴコロが手に入ると思ったがみつ子は我慢できず約束を破ります。 何もかも忘れられるからと訴えるみつ子の手首を美紗子は深く切り逝かせてやります。 みつ子というユリゴコロを亡くした美紗子は就職し一人暮らしを始めるが人と接触しない選択はなく苦痛で1年後に辞めました。 それから売りをして生活する美紗子は「お金がいるんです」と男に声を掛けると前の職場の上司でした。 前の職場に連れ込まれるが美紗子はユリゴコロがほしいとフライパンで何度もなぐり始末します。 しかしユリゴコロは手に入りません。 父親が登場 父親と一緒に蟹を食べて帰宅する亮介はユリゴコロが頭から離れず何かに取り憑かれたように車のスピードあげます。 呆然としている事が多くなりスタッフから大丈夫ですかと心配されることが多くなります。 訪ねてきた細谷から千絵はヤクザと結婚している事を知らされます。 ただ千絵は結婚するまで会社経営者だと知らされており無理にウリをさせられるようになり逃げてきたところ亮介と出会った事を知ります。 居場所を突き止められた千絵は仕方なく戻るが今でも無理に働かされている事を知り亮介は怒りが湧いてきます。 細谷はもう少し調べると言い帰って行きます。 日記・ユリゴコロ(後編) 美紗子は金が底をつきます。 ベンチに座る洋介に声を掛けると彼は5千円を差し出し「お腹空いてない?」と言いました。 それから会うたびに洋介は食事に連れて行ってくれて身体の関係なくお金をくれます。 「わたしにも役に立てる事はありませんか」と聞くと毎日辛い事を考えて眠れないから眠るまでそばにいてと言われます。 洋介にユリゴコロを感じた美紗子はいつ手をかけるのだろうとそればかり考えるようになりました。 ある日、洋介は子供の人生を終わらせてしまった事があると打ち明け苦しんでおりそのせいで女性を抱くことも出来ないでいました。 話を聞いていた美紗子は驚きます。 なぜなら洋介は溝に落ちた帽子を拾う少年を助けようとしたあの時の青年だったからです。 美紗子は誰かわからない子を身籠もるが洋介が父親になるから結婚しようと言いました。 やがて山奥にある洋介の実家で暮らし始め男の子が誕生します。 美紗子は生まれて初めて「幸せ」と思えるような感情を抱きます。 そして洋介に初めて抱かれた時の感情は今までのと違い「嬉しい」ものでした。 これがユリゴコロなんだと美紗子は幸せいっぱいな日々を送るが数年後、階段から蹴り落とした男が現れます。 男は美紗子がしてきた事、そしてウリをしていた事を知っており身体を要求してきます。 美紗子はユリゴコロを失くさないためにホテルに誘い男を始末しました。 警察がやってきてうまく誤魔化せたが洋介は事件に何か関わっているのだろうと疑います。 美紗子は関係ないと言い張るが嘘をついた事で小さなひび割れが起こり、言えなかった事をすべて正直にノートに書こうと思いました。 衝撃的な結末 ユリゴコロを読んでいた亮介の手が震えます。 生まれてきた赤ん坊は自分であり母親は美紗子だと気付いたからです。 そこへ洋介が帰ってきました。 「お前は私の子だ。 母さんだって本当にお前の事を愛していた」 それを証拠に罪の意識を悩むようになった美紗子は自ら命を絶とうと川に入っていくが亮介が追ってきたのに気付き命に代えて必死に助けたんだと説明されます。 感情のやり場に困った亮介は千絵が閉じ込められていると細谷から知らされ包丁を持って出て行きます。 「大丈夫です。 母親の血が流れていますから」 細谷から「私が場所を特定させますから今日はゆっくり休んでください」と言われ亮介は落ち着きを取り戻します。 翌日、電話で細谷から場所を知らされた亮介は乗り込むがなぜか組員は全員始末されていました。 千絵を助けてその場から急いで逃げます。 千絵を連れて帰り休ませたあと車を飛ばして実家に向かいます。 亮介は細谷が母親なんだと気付いたのです。 「本当は母さんは生きているだろう!!」 洋介は「生きていたのか」と驚きます。 「私の人生をあなたの手で終わらせて!!それが私の救いです」 訴えられた洋介は自分の手でやらなければと思います。 橋の上に連れて行き涙を流す美紗子に睡眠薬を飲ませていきます。 そして重り付きのロープを結ぶがやはり突き落とすことは出来ず「僕と亮介の前に二度と現れるな」と金を渡しました。 洋介はそれ以来、美紗子と会ってはいません。 亮介は帰宅すると細谷が千絵の看病をしていました。 「俺と父さんの前に現れない約束だろ」 涙を流す千絵は警察に追われていたので整形し別人・細谷として生きてきた事を話し始めます。 職場で千絵と知り合い、久しぶりに再会した彼女から偶然にも亮介への伝言を頼まれたのです。 「あなたには出来ない、だから助けたかったんだ」と美紗子は泣きながら謝罪しました。 「俺にはあんたの血が流れているんだ」 美紗子から「終わらせて」と頼まれた亮介は首に手をかけるが途中で手を離します。 「私は警察に捕まり二度と会うことはないでしょう」 亮介は立ち去ろうとする美紗子に父親が倒れて運ばれた病院を教えました。 病院で再会した美紗子と洋介は互いに微笑みました。

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映画「ユリゴコロ 」ネタバレあらすじと結末・みんなの感想

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1 青酸カリは時とともに劣化して効果がなくなるらしいので もう効き目が切れていたのでしょうか わざわざダムに行って重しを付けたり毒を盛ったり 私も疑問を感じました。 2 22か23で出産、28年後だから51歳ですか ぎりぎりOKかな・・・ 皆、原作より若めなかんじで 映像化となるとその方がきれいでいいのかも ロングヘアや背格好なんかは 二人が同じ人物ということに違和感がなかったし。 3 従業員として潜入していたことは 原作では重要な要素でした 養母の死にも関わっていたかもしれないし でも映画はあまりいろいろ盛り込めないから 変えたのでしょう 4 やくざの根城の事務所に単身乗り込んで 3人まとめて滅多刺しにしたんですよね 「どうやったの?!」と驚きましたが 真性殺人鬼なので悪知恵と度胸で なんとかしたんだろうと思いました。 ラーメン屋は青酸カリで殺したんだし。 ソースは俺。 読んでないから、何かあるとは全然思わなかったよ。 今までそうやって殺したじゃない。 探偵でも使って組織の末端とかの居場所を調べればいいし。 事務所を片っ端から当たっていけばいつかは千恵がいる所に辿り着く。 もしかしたら発覚してないだけで、他にも殺してるのかもね。 そもそもその理屈だと、木村多江は松坂桃李がユリゴコロのノートを読んだり親父から聞いてる事を知ってなきゃいけないけど 木村多江がそこに気付いた描写は無いじゃない。

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映画ユリゴコロの原作小説のラストはバッドエンド?感想はイヤミスか

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本作は2011年に発表され、やに選出され、2012年にはまで受賞した作品です。 沼田さんの作品にはインモラルなキャラクターが多く登場し、その 歪んだ価値観を持つキャラクターの視点でストーリーが進行していくので、不快に感じられる読者もいるかもしれません。 しかしそのような共感の難しい登場人物を、ただの理解不能な存在として描かず、きちんと愛を持って描いているので、歪んだ人々がふとした 瞬間に見せる人間味や、彼らが抱くささやかな希望に胸を震わされるのです。 10月28日には同原作者の映画『彼女がその名を知らない鳥たち』公開されるので、要チェックの作家です。 (ちなみにこちらの映画にもさんが出演しています。 ) 【スタッフ・キャスト】 本作のメガホンをとったのは『』や『心が叫びたがってるんだ』などを手掛けた 監督です。 熊澤監督は青春モノの映画を多く手掛けられている監督で、 青春時代の心の機微を描く手腕に定評があります。 本作はかなりイレギュラーではありますが、ある女性殺人者が経験する初めての青春の物語であるとも受け取れる気がします。 もちろん、ラブストーリーは熊澤監督にとってお得意のものなので、監督がこれまで数多く描いてきた不 器用な主人公の情愛描写が本作でもしっかり演出されています。 (本作は不器用ってレベルじゃない気もしますが…) 殺人を繰り返す女性・美紗子を演じたのは さん。 人が死ぬこと以外のすべてに無感動であったヒロインが、徐々に人間らしさを手に入れていく様を絶妙なバランスで演じきっており素晴らしかったです。 現代パートの主人公を演じたのは さん。 殺人鬼の手記を読み、自身の内面にも変化が表れていくキャラクターを、冷淡さと狂気を交えながら演じており、達者な役者さんだと感じました。 【私的評価】 62点/100点満点中 原作よりもヒューマンドラマ性に重点を置いて映像化されており、主要キャラクターたちが自分の宿命と対峙する展開が映画オリジナルで用意されていて良かったです。 また、原作よりも人間関係の相関を簡略化している分、物語が把握しやすくなっていました。 ですが、原作から大幅にカットされているミステリー要素と、終盤からの都合の良すぎる展開は少しいただけませんでした。 以下ネタバレあり 【原作との比較】 本作は企画立ち上げの際、プロデューサーが 「原作を改変する」という条件を原作者に提示し、それを了承してもらったうえで映像化が進められたそうです。 そのため映画版は、原作と全く異なるとまでは言わないものの、劇中の登場人物やストーリー展開に大幅にアレンジが加えられています。 まず、原作からの改変として大きいのは 亮介の出生と生い立ちを巡る物語です。 原作には映画版になかった以下のようなエピソードがあります。 亮介を育ててくれた母はつい最近交通事故で亡くなった。 亮介は4歳のころ長期入院をし、久しぶりに家に帰ると母が別人になっているような感覚に襲われた。 亮介が幼い頃、彼の生みの母である美紗子は、夫や親族に自分が殺人鬼だっとを知られてしまい、家族の手で亡き者にされようとしていた。 で水死させられようとしていた美紗子だったが、彼女の父が助け出し「家族に関わるな」という条件のもと生かされた。 美紗子が居なくなり、彼女の妹・英実子が、亮介の母に成り代わり、素性を隠して今まで育ててきた。 こういったミステリー要素が映画版ではほぼばっさりカットされています。 原作のミステリー展開は的な構成で、映像化にはあまり向いていないため、この改変もまぁ致し方ないように感じます。 その代わりに映画版は、現代パートの亮介と過去パートの美紗子の苦悩や葛藤を描く ヒューマンドラマの部分を増幅させています。 ラストシーンも映画と小説では少々異なっています。 原作では父が息子にすべての真相を打ち明けた後、息子たちへの思いを断ち切って、実は生きていた母・美紗子と共に車で何処か知れぬ遠くへと旅立っていきます。 対して映画版は、家族に近づきたくても近づけなかった美紗子が、病床にいる洋介と長い年月を経て再会を果たすラストになっていました。 原作のカラリとした終わり方も好きだったのですが、映画版の 美紗子と洋介の思いがようやく実を結ぶラストも好きでした。 【原作からの改良点】 前述のとおり、本作はミステリー要素を削いだ分、人間ドラマに重点を置いて物語を構成しています。 映画のラスト、元夫のもとから千絵を連れ帰した亮介が美紗子と対峙する原作にはなかったシーンが加えられています。 塩見を自分の手で殺すことができなかった亮介は、言いようのない喪失感を感じ、美紗子に対して自分が殺すはずだったと訴えます。 美紗子はそんな亮介を諭すのですが、亮介は 殺人者である母の血と自分の良心の間で葛藤し、美紗子と愛憎入り混じる魂のぶつかり合いを繰り広げます。 原作では少々淡白に終わっていた亮介の自分の血を巡る苦悩を、映画版では色濃く描き出しており良いアプローチだと感じました。 また、妻が殺人鬼だと知った洋介がダムへ美紗子を沈めに行こうとする場面、原作では美紗子の家族が彼女をを手に掛けようとしていたのですが、映画では洋介自身が美紗子を殺す必要に迫られており、 洋介自身が自分の宿命と向き合わされる展開に切り替わっていて良かったです。 美紗子の心に取り付く見えない異物のメタファーとして、原作ではヌスビトハギが使われているのですが、映画版ではが使用されています。 小さい葉が特徴的なヌスビトハギに対して、は見た目の禍々しさがあり、美紗子が周囲の人や物に関して語る 「見えないたくさんのトゲで私を刺してくる」という心理描写の表現にはぴったりだと感じました。 【本作の不満点】 本作は原作よりも人間関係の相関を簡略化した分、ストーリーの把握はしやすくなっているのですが、登場人物の言動に違和感も生じています。 原作に登場していた亮介の弟・洋平が映画版には出てこないため、亮介が見つけた殺人者の手記のことを打ち明ける相手が店の従業員の男の子になっており、実家にあった後ろ暗そうな内容の本を身内以外にベラベラ喋るかな~?と、なんだか違和感を感じました。 また、原作では美紗子が素性を隠して亮介の経営する店に務めていたのに対し、映画版では美紗子がたまたま偶然亮介の婚約者の千絵と同僚だったという都合のいい設定に切り替わっており、もう少しうまい見せ方はなかったのかなと思いました。 すでに過去パートで美紗子と父・洋介が運命的な再会を果たしているので、これ以上偶然を積み重ねるのは製作者側の都合が見える感じがして嫌でした。 映画の中で起こる偶然や奇跡は1つまでにしてほしいです。 亮介の婚約者・千絵に暴力をふるう元夫・塩見の設定が、原作ではただのDVクズ男だったのに対し、映画版ではヤクザの幹部ということになっています。 正直、この改変については必要性が全く感じられませんでした。 映画的な派手な見せ場にしたかったのなら殺戮の様をきっちり見せてくれれば良かったのですが、ヤクザの組員が全員死んだという結果しか見せてくれず、女性が一人でヤクザを一組潰すというのはあまりにリアリティがなさすぎるように感じました。 (毒殺にしては血が飛び散りすぎだし…)自分はこの場面で思わず『』を想起してしまい、ちょっと笑ってしまいました。 加えて原作には、亮介が塩見のもとから連れ戻した千絵を抱き、洋介が美紗子を初めて抱いた時と同じ「大丈夫だから」という言葉を口にするシーンがあるのですが、亮介の父との血を超えた繋がりを感じさせるそのシーンも映画版ではカットされており残念でした。 【心の拠り所】 美紗子は幼少期に友達の死を目撃しとがきっかけで、 自分の心に安寧をもたらす拠り所《》を知ります。 自分のを満たすために殺人を行う美紗子ですが、彼女の殺人の動機は悪意や憎悪によるものではなく、 極めて純粋で、ある意味無垢な衝動です。 に駆られ衝動的に殺した少年や、初めて友達となったミツコの殺害は、悪意からくる殺人ではなく純粋にを得るためのものです。 そのため、ラーメン屋の店員や昔の職場の上司などの憎悪をもって殺した相手ではを呼び起こすことができないのです。 そんな美紗子ですが、洋介と出会い息子が生まれた事で今までにはなかったの満たし方を知っていきます。 原作では洋介と息子と一緒にいる時に、美紗子がこれまで感じとのなかった"楽しい"という感情を初めて抱く様子が描かれており、 「楽しい、はどことなくに似ていました」と記されています。 人に愛されることで初めて美紗子は人間らしい感情を手に入れていくのでした。 【正しいか正しくないか】 本作は殺人鬼である美紗子の行動を悪として裁く方向へは進みません。 美紗子の悪事が断罪されない事に不満に思う方もいるかもしれませんが、この作品の本質は美紗子の行動が正義か悪かを問うものではなく、 殺人者が人を愛し愛されることの矛盾とそれに対しての葛藤に主題を置いているのです。 洋介との出会いによって、人間らしい感情を手に入れた美紗子でしたが、今までに犯してきた人殺しのことを夫に知られてしまい、家族との決別を言い渡されます。 しかし、大人になった亮介と運命的な再会を果たした彼女は、千絵の事で苦心する亮介のために再び殺人を犯します。 それは美紗子が今まで行ってきた殺人とは違い、亮介を救おうとして行った 自己犠牲的な殺人です。 人殺しへのためらいのなさと、誰かを救いたいという矛盾が入り混じった、美紗子にしか出来ない愛情ゆえの殺人なのです。 それが正しいか正しくないかは本作では問題にしておらず、 美紗子の行動に対してあえて正解を出さない事で物語に深遠さを与えていました。 【母の血と父の血】 自分の中に殺人者である母の血が流れている事を知った亮介は、自分にも人殺しが出来るはずだと思い立ち塩見の殺害を計画しますが、その計画は遂行できずに終わります。 細谷が母・美紗子であることを知った亮介は塩見を殺せなかった虚無感を母にぶつけます。 美紗子は「あなたに人を殺すことはできない」と諭しますが、亮介は受け入れず母と揉みくちゃになりながら自分が人を殺せる事を証明しようとします。 しかし、亮介に人を殺すことは出来ませんでした。 美紗子は亮介に対して 「血は関係ない」と語ります。 確かに彼は殺人者である美紗子の実の息子ですが、これまで自分を育ててくれた父の意思も亮介の中にはあるのです。 父と直接の血の繋がりはありませんが、亮介の中には確実に 父が育んでくれた優しい愛情が脈々と流れていたのです。 亮介の抱える苦悩を受け止める美紗子の愛によって、彼は 自分の血をめぐる呪縛から解き放たれるのでした。 nyaromix.

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