ぬれ ます く。 濡れ

Q

ぬれ ます く

A ろう付における「ぬれ」というのは,洋服が雨でぬれたりコップの水でテーブルがぬれたりするのと同様の現象で,溶融したろうが固体母材に接触してその表面上に広がる現象である。 ぬれの程度,つまり「ぬれ性」は,固体上に液体を置いたときの広がり方で表すことができる。 図1は固体上に置いた液滴の断面形状を模式的に描いたもので,液体と固体はある角度 qで接触している。 この角度を接触角といい,接触角が小さいほど「ぬれが良い」という。 ぬれ現象の本質は,固体に液体が接触したとき,固体の表面エネルギー,液体の表面エネルギー,固体/液体間の界面エネルギーの3つのエネルギーの総和が最も小さくなるように表面・界面の構成が変化し,液体が変形する現象ということができる。 したがって,ぬれはこれら三者のエネルギーの釣合で決まる。 表面エネルギーとか界面エネルギーというのは,「原子間の結合エネルギーで結合に使われずに余っているエネルギー」と考えればよいであろう。 図2のように三者のエネルギーが釣り合っているとき,表面・界面エネルギーの釣り合いはヤングの関係として有名な 1 式のようになる。 表面・界面エネルギーの値は,材料の組成,表面状態,フラックスや雰囲気などによって変わるので,ろうやフラックスなどの選び方によってぬれは大きく変わる。 大気中に放置された金属材料は,表面に酸化膜が形成されているのが普通である。 酸化膜は表面エネルギーが小さく安定なので,母材が酸化膜で覆われた状態のままではぬれが悪くろう付できない。 フラックスや還元雰囲気などにより酸化物を除去すると,活性な面(表面エネルギーが大きい)になってぬれが良くなり,ろう付できるようになる。 例えば,表面が強固なクロムの酸化物で覆われているステンレス鋼はそのままではぬれないが,フラックスを塗布したり水素雰囲気や真空中で加熱すると酸化物が除去されて活性な清浄表面になり,溶融ろうでぬれるようになる。 したがって,フラックスは母材とろうの種類によって適切なものを選択しなければならず,雰囲気ろう付および真空ろう付では雰囲気に含まれる残存水分量(露点)を十分低くしなければならない。 一方,ろうの成分を調整して界面エネルギーを小さくすると,ぬれが良くなる。 母材元素と相互の溶解度が大きい元素や化合物を形成する元素がろう成分中にあると,界面エネルギーが低下する傾向が大きく,ぬれが良くなる。 例えば,銀ろうや黄銅ろう中の亜鉛は鉄との界面エネルギーを低下させる働きがあると考えられる。 また,セラミックスのろう付で使われる活性金属ろうでは,チタン等の活性金属が界面で母材元素と反応して界面エネルギーを低下させてぬれを促進すると考えられる。 〈雀部 謙〉.

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濡れないのは更年期だから? ~濡れない原因とその改善策

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接着のメカニズム 接着とは「接着剤を媒介とし、化学的もしくは物理的な力またはその両者によって二つの面が結合した状態」と定義されます。 この定義に至る迄には永い歴史がありました。 さて、次に接着のメケニズムについて簡単に説明します。 接着機構には 1.機械的結合 2.物理的相互作用 3.化学的相互作用 の三つがあり、 機械的結合とはアンカー効果とか投錨効果とも言われ、材料表面の孔や谷間に液状接着剤が入り込んで、そこで固まることによって接着が成り立つと言う考え方です。 木材や繊維、皮等の吸い込みのある材料の接着を説明するのに有効です。 物理的相互作用とは分子間力 ファン・デル・ワールス力 をいい、二次結合力ともいって接着剤の 基本的原理とされています。 三つ目の化学的相互作用とは、一次結合力と言って最も強い接着力が期待される共有結合や水素結合を言います。 即ち「接着」とは、機械的な引っ掛かりや分子間力、原子間力によって成り立っており、そのどれかに原因を絞り込むことができない複雑さを持っています。 接着のプロセス 接着の原理から言えば接着剤と被着材はその分子間力の及ぶ範囲に接近していなければなりません。 ここで「ぬれ」と言うことがだいじになります。 油の上に水を落としても水は拡がりません相溶性 親和性 が悪いからです。 相性がよく、馴染みがよい時に「ぬれ」が起り、そこに分子間力が働き接着が可能になるのです。 ポリエチレンやポリプロピレンは油のような性質をもっているために接着が困難と言うわけです。 接着剤は被着材の表面をぬらして拡がった後、固まって始めて接着が完了します。 液化:接着剤は一般に液体で供給されますが、固体接着剤は加熱によって、感圧型接着剤 粘着剤 は 軽い圧力によって、表面をぬらします。 ぬれの悪い被着材には表面処理を施します。 固化:表面をぬらした接着剤はその種類に応じて固体に転換しなければなりません。 溶剤型接着剤と水性接着剤は溶剤や水を蒸発、吸収、拡散などによって、ホットメルト接着剤は冷却によって、反応形接着剤は化学反応 硬化剤や触媒の添加、湿気、熱、光など のよって固化又は硬化します。 使用条件への適合:接着のプロセスとしては最終的な破壊に至る領域ですが、接合部の設計、接着剤の選択及び接着工程の管理によって支配されます。

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接触角(ぬれ性)とは

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液滴の輪郭形状が真円または楕円の一部をなすと仮定し、指定された区間内(フィッティング区間)のすべての観測座標を使って最小二乗法フィッティングを行います。 この計算により、真円または楕円のパラメータを決定し、端点における微分係数を求めて接触角を算出します。 接線法では、輪郭形状として真円が仮定されていますが、この結果と真円フィッティングの結果とを比較すると、真円フィッティングのほうがより多くの座標を利用していますので、ばらつきが小さくなります。 楕円フィッティングは、この誤差を低減するために用います。 しかし、真円フィッティングと比較すると、曲線を特徴づけるパラメータが1個多いので、計算結果としては不安定になります。 数学的には、楕円は真円を含みますが、実際には実験誤差を含むデータを使って解析しますので、統計学的には楕円フィッティングが万能というわけではありません。 真円で十分に近似できるならば真円フィッティングを用いた方がより安定した結果が得られます。 3dot程度です。 前項の接触角は、液滴が固体上で静止していることが前提で、速やかに平衡状態に達し、あまり変化のない場合、あるいは着滴後ある時間における相互比較であれば、とても有用なデータです。 しかし様々な状態、例えば塗布や洗浄のような、液体と固体の界面が動いている場合を想定すると、充分なデータは得られません。 液滴の界面が動く「動的」な状況(前進接触角と後退接触角を持つ)をシミュレートするケースが増えています。 パソコンによる解析が主流になり、秒間数十コマの画像も容易に取得できますので、液滴(接触角)の経時変化を測定するのは、珍しいことではありません。 では、動的接触角の測定方法をいつくか挙げてみます。 液滴法(経時変化) -Sessile Drop Method in time function- 測定子(プレート)が液体試料の表面に触れると、液体が測定子に対してぬれ上がります。 このとき、測定子の周囲に沿って表面張力がはたらき、測定子を液中に引き込もうとします。 この引き込む力を読み取り、表面張力を測定します。 プレートの材質としては白金が一般的です。 一方、Wilhelmy法(接触角測定)でも、吊り下げた固体試料を液体試料に接触させ固体試料が引き込まれる力を測定します。 Wilhelmy法(表面張力測定)との違いは、固体試料と液体試料の接触角が介在することで、引き込まれる力はその液体が持つ表面張力より小さくなります。 この力の衰退と表面張力の関係から接触角を算出しています。

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