脊髄 小脳 変性 症。 特集2 脊髄小脳変性症 小脳・脊髄・脳幹が萎縮、神経細胞に障害

脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く)(指定難病18)

脊髄 小脳 変性 症

脊髄小脳変性症はこんな病気 小脳は後頭部の下側にある脳の一部です。 その主な役割は、運動と知覚の統合、平衡感覚、筋肉の緊張と動きの調節です。 小脳が障害されると、歩行時にふらついたり、細かい運動ができなかったり、お酒に酔ったようなしゃべり方になったりします。 このような症状を「運動失調」と呼びます。 運動失調の原因には、下記のような病気が挙げられます。 ・、脳出血などの脳血管障害 ・ウイルス性、細菌性脳炎などの感染症 ・アルコールや睡眠薬、化学薬品などの中毒 ・悪性腫瘍 ・ビタミンE欠乏などの栄養素欠乏 ・奇形 ・脳の代謝障害 ・などの自己免疫性神経疾患 ・ミトコンドリア脳筋症 ・プリオン病 脊髄小脳変性症とは、上記のようなはっきりとした原因がないままに、小脳とその周辺の神経細胞が変性して、運動失調をきたす病気です。 ちなみに、「変性」とは、神経細胞が変化して機能不全におちいり、萎縮して、最終的には死滅してしまう現象です 神経変性。 変性した神経細胞では、その内部に異常な物質が蓄積したり、正常な物質が過剰に蓄積したりしていることが分かっています。 分類 脊髄小脳変性症には「遺伝性」と「非遺伝性 孤発性 」があります。 さらに、非遺伝性には、「皮質性小脳萎縮症」と「多系統萎縮症」に分けられます。 脊髄小脳変性症の分類 全国で約3万人の脊髄小脳変性症患者がいると推定されており、その3分の1が遺伝性であるといわれています。 原因 遺伝性脊髄小脳変性症の多くでは、神経変性の原因となる遺伝子が突き止められ、その遺伝子の働きや、病気になるメカニズムが分かりつつあります。 非遺伝性脊髄小脳変性症に関しては、はっきりとした原因は分かっていません。 症状・経過 運動失調が徐々に進行していくことが共通した症状です。 多系統萎縮症では、運動失調に加えて、 動きの緩慢さ、関節の動かしにくさ、すくみ足 、自律神経症状 便秘や下痢、排尿障害、起立時のめまい、インポテンツ などが生じます。 経過には個人差がありますが、一般的に症状はゆっくりと進みます。 診断 専門医による神経学的診察、血液検査、神経生理学検査 脳波など 、画像検査 MRIなど により診断が行われます。 遺伝性が疑われる場合、遺伝子診断を検討することもあります。 遺伝子診断に関しては、「成人の方で、その病気や遺伝などについて十分な説明を受け理解されており、その上でご本人 変異遺伝子を有しているかもしれない当該人 の自発的な意思でご本人の遺伝子診断を受ける。 」というような状況の場合に、遺伝子診断が可能になりつつあります。 結果は、本人と家族にとって精神的な負担となることがありますので、臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーによるサポートを継続的に受けるなどさまざまな配慮が必要です。 遺伝子診断は遺伝性脊髄小脳変性症すべてで可能なわけではありません。 治療法 神経変性を元の正常な状態に戻したり、変性の進行を止める治療法はありません。 現時点では、症状を和らげる対症療法を行います。 運動失調に対して、甲状腺ホルモンの刺激剤である「セレジスト 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体 」が使われます。 運動失調の進行するスピードを緩める効果があります。 その他、病気の進行に伴って生じるさまざまな症状を緩和する薬の服用や、生活の質を維持するためのリハビリテーションを行います。 早期発見のポイント 運動失調症状 歩くのがふらついたり、細かい運動ができなかったり、お酒に酔ったようなしゃべり方になったりします を自覚したら、早めに神経内科を受診することをおすすめします。 脊髄小脳変性症自体は、早期発見してただちに治療を開始しないと手遅れになる病気ではありませんし、運動失調を引き起こす神経変性を根治する治療法はまだありません。 しかし、「医学解説」でも述べたように、運動失調の原因となる病気は、脊髄小脳変性症の他にたくさんあり、そういった病気は早期発見・早期治療が大変重要です。 特に、脳血管障害 では、1分1秒を争うことがあります。 このような重篤な病気を見逃さないためにも、おかしいなと感じたら、すぐに受診するようにしましょう。 また、脊髄小脳変性症は、厚生労働省によって「特定疾患治療研究事業対象病気」に指定されており、申請することにより、医療費の一部の公費負担を受けることができます。 早期に診断を確定して申請することで、自己負担を軽減することができます。 予防の基礎知識 脊髄小脳変性症のなかでも、非遺伝性 孤発性 の発症を予防する具体的な方法は分かっていません。 特定の生活習慣と発症との関連も指摘されていません。 つまり、誰にでも発症しうる病気ということです。 遺伝性脊髄小脳変性症においても、原因遺伝子の多くは特定されていますが、治療法や発症を予防する方法に関してはいまだ研究中です。 ただ、家族に遺伝性脊髄小脳変性症の人がいて、自身が将来、脊髄小脳変性症を発症するかどうかについては、遺伝子診断が可能になりつつあります。 まだ発症していない人が診断を受ける際は「未発症者診断」と呼ばれます。 この場合は、遺伝専門外来のある大学病院など専門的医療機関で、未発症者診断について充分なカウンセリングを受けた方がいいでしょう。 ただし、未発症者診断は、すべての遺伝性脊髄小脳変性症に適用できるわけではありません。

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脊髄小脳変性症の完治は難しく寿命は短い!?遺伝の確率が高い。

脊髄 小脳 変性 症

(せきずいしょうのうへんせいしょう)とは、主に小脳や脊髄の神経細胞が障害されることで様々な症状を引き起こす疾患の総称です。 木藤亜也さんのノンフィクションエピソード「1リットルの涙」が大反響を呼んだ影響で、脊髄小脳変性症は世間に認知されつつあります。 しかし、脊髄小脳変性症は1つの疾患の名称ではなく、多くの病型が含まれ、症状も経過も様々です。 今回は脊髄小脳変性症の原因から症状、治療に至るまで、国立精神・神経医療研究センター理事長の水澤英洋先生にお話しいただきます。 脊髄小脳変性症とは 運動失調症状を中心にした神経変性疾患の総称 (せきずいしょうのうへんせいしょう)とは、主に小脳の神経細胞が変性して現れる症状(運動失調やふらつき)を中心とした神経変性疾患の総称です。 運動失調のみのタイプから、様症状や自律神経症状なども現れるタイプまで数多く含まれています。 変性では炎症や血流不全など明瞭な原因なくして神経細胞が徐々に障害されていき、最終的には神経細胞がなくなって脳が委縮します。 脳の構造と小脳の位置 神経変性疾患とは アルツハイマー病やパーキンソン病も神経細胞が徐々に障害される変性疾患に分類される 脳の神経細胞が変性をきたす病気としてはが有名でしょう。 アルツハイマー病の場合は、海馬など記憶をつかさどる部分を主に、大脳皮質全体が障害されます。 その他、筋肉の神経細胞が変性するとを発症し、脊髄の運動ニューロンが障害されると筋萎縮症側索硬化症()を発症します。 また、中脳にある黒質(こくしつ)という部分が侵されると、を呈します。 どのような人が脊髄小脳変性症を発症するのか はっきりとした原因は不明です。 ただ、約30%の患者さんはを来す遺伝子変異を持っています。 また、発症しやすさを増加させるような遺伝子のタイプもあると考えられています。 この場合は、このような遺伝子が複数影響しあい、脊髄小脳変性症を引き起こすと考えられます。 遺伝子以外の要因としては、環境因子の相互作用も発症に関与するといわれます。 このように多くのファクターが関与して発症すると考えられています。 具体的にはよくわかっていませんが、(小細胞がん)やお酒、抗薬、自己免疫性疾患による小、感染など、それ自体で小脳の病気を引き起こしうるものは悪い影響を与える可能性があると考えられています。 また、非遺伝性(孤発性)脊髄小脳変性症は、大きく2種類にわかれます。 通常の神経変性疾患の場合、遺伝が原因である比率は10%以下です。 これに対して、脊髄小脳変性症は遺伝性である割合が約30%と、他に比べて非常に高くなっています。 日本においては下記4種類のタイプが圧倒的に多く、患者さんの7〜8割を占めます。 3型 (マシャド・ジョセフ病やジョセフ病とも呼ばれる)• 31型• 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA:幼児期に発症すると重症でやミオクローヌスを合併する。 一方、欧米では、常染色体劣性遺伝性のフリードライヒ失調症が最も多い遺伝性の失調症です。 フリードライヒ失調症の患者さんは、日本人にはいません。 常染色体劣性遺伝性脊髄小脳変性症は、小児期発症で、眼球運動失行やビタミンEの欠乏など特有の症状や検査所見を伴うこと多いのが特徴です。 多系統萎縮症は、もともと別の疾患として報告されていたオリーブ橋小脳萎縮症・線条体黒質変性症・が、単一疾患の症状の現れ方の違いであることが判明して確定した病名です。 3つの病型ともに、同じような病理像を示しています。 多系統萎縮症以外の孤発性脊髄小脳変性症は、皮質性小脳萎縮症(CCA)として分類されます。 皮質性小脳萎縮症(CCA)には多数の病気が含まれており、個々の病気を区別するだけの特徴がありません。 これらは運動失調以外の症状が目立たないことから、純粋小脳失調型と呼ばれます。 純粋小脳失調型(CCA)に比べて、多系統萎縮症(MSA)の場合は多様な症状が現れます。 顕著な症状としては、小脳性運動失調、様の症状、や起立性低血圧などの自律神経症状がみられますが、その他にもなどの不随運動、脚の突っ張りなどの錐体路徴候(すいたいろちょうこう)なども伴うのが特徴です。 また、初期には小脳失調症状やパーキンソン病様の症状のみが続くこともあるので注意が必要です。 若くして脊髄小脳変性症に罹患した木藤亜也さんの場合、病型は歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)であっただろうと推測されます。 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)は、常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症としては珍しく小児期に発症することがあるタイプで、重症化しやすいのが特徴です。 これは遺伝子の変異の影響の仕方が関与していると考えられます。 つまり、劣性遺伝では、二つある遺伝子が両方とも異常遺伝子でなければ発症しません。 一方、優性遺伝の場合は片方の遺伝子が異常であれば、もう片方は正常であっても発症します。 すなわち、劣性遺伝の場合は最初から正常な遺伝子がないため、早くから(多くは小児期に)発症するという説明です。 例えば、3、6、DRPLAではCAG(グルタミンというアミノ酸をつくるシトシン C -アデニン A -グアニン G という塩基の配列)の繰り返しが通常よりも長く伸びています。 配列が長ければ長いほど、重症度も高く発症年齢は若くなります。 この繰り返し配列(リピート)は受精時に伸びる特徴があるため、子どものほうが親御さんよりも重症度が高くなり、また親御さんよりも先に脊髄小脳変性症を発症することがあります。 脊髄小脳失調症31型の場合は、RNA(リボ核酸のこと。 DNAを鋳型として合成され、タンパクの調整を担う)に相当する5塩基のリピートが異常に延長して挿入されているのがみられます。 このように、上記に挙げた3つの病型は、すべて「リピート」によって起こる遺伝子異常といえます。 脊髄小脳変性症の症状は? 歩行障害や構音障害、自律神経症状など は小脳を中心とした細胞が死滅する病気であるため、その症状は、細胞が障害される場所および障害の程度で決定します。 多くの脊髄小脳変性症では小脳性の歩行障害から始まり、その後(ろれつがまわらない)や手の障害(震える、字が書けない)が加わり、進行していきます。 、脊髄小脳失調症3型、DRPLAなど小脳以外も冒される病型では、さらにパーキンソニズム、立ちくらみや、自律神経症状、誤嚥などの症状が加わり、数年かけて悪化していくとされます。 皮質性小脳萎縮症、脊髄小脳失調症6型、31型などの純粋小脳失調型の場合は、運動失調のみがみられます。 脊髄小脳変性症の遺伝子検査について 最終的に遺伝性脊髄小脳変性症かどうかを見分けるためには、遺伝子検査が重要です。 遺伝子検査に関しては、精神的なケア(カウンセリング)の問題も関わります。 ご自身の遺伝子を調べて、万が一陽性であれば、次の世代からは遺伝する可能性があります。 ご家族に同様の病歴がなくても、子どもの世代から遺伝子が新規に変異するのは珍しいことではありません。 こうなると、陽性と診断された患者さんは、将来子どもを産むかどうか選択するときに悩んでしまいます。 そのため医師やカウンセラーが遺伝相談を行ったり、分かりやすく説明しよく理解していただいたうえでや出産を選択するという形になります。 脊髄小脳変性症の予後(経過)は病型によって様々 脊髄小脳変性症では、しっかりと体を動かすことを意識して適切な治療を行えば、長く健康に過ごすことができます。 ただ、の場合はさまざまな障害が現れるため、起き上がっていることが困難になり予後が悪くなる可能性もあります。 たとえば自律神経障害もよくみられる障害の一つであり、これによって起立性低血圧を起こすことがあります。 立っていられないのはもちろん、座っている状態でも失神する危険性があり、寝たきりになってしまうこともあります。 このため、多系統障害型のの患者さんは、などを発症することが多いといわれています。 実際に、リハビリテーションを継続している方としていない方では、継続している方のほうが運動失調の程度が軽減されることが知られています。 また、筋力をつけることも重要なポイントといえます。 これは筋力トレーニングで賄えますから、リハビリテーションの中でも比較的単純な治療といえます。 筋肉があれば、寝たきりになる可能性が減少します。 手に力があれば、ふらついたとき物につかまることができ、転倒のリスクが減少します。 また、足に一定の筋力が保たれていれば体の安定性が高まります。 その他、筋肉は骨格を支える役割も持ち、萎縮すると関節のなどの合併症を生じやすいことが知られています。 の患者さんは、筋肉量・筋力をなるべく保つようにしましょう。 筋力トレーニングといってもスポーツ選手のようなメニューをこなす必要はありません。 しかし、一度は専門家のいる施設にてリハビリテーションの仕方を教えてもらって身につけ、それを継続することが大事です。 リハビリテーションは非常に有効な治療であることを覚えておくとよいでしょう。 患者さんとのコミュニケーションは簡単ではありませんが、医師が責任を持ってフォローする覚悟が必要だと考えています。 また、前述したリハビリテーションの支援も行います。 リハビリテーションのメニューは自宅でも行えるものを指導しており、基本的には家で実施していただきます。 ただ、自分一人でリハビリテーションを続けるのも難しいでしょうから、1年に1度程度のペースで入院していただき、患者さんがきちんとリハビリを行えているか確認します。 国立精神・神経医療研究センターで指導することもあれば、地元の医療機関にお願いすることもあります。 脊髄小脳変性症のガイドライン制定に向けて 実は、2018年5月に、日本神経学会と厚生労働省の研究班による合同委員会にて作成されたとの診療ガイドラインが刊行されました。 海外のガイドラインが運動失調症状を対象とする中、この診療ガイドラインは多くの疾患を含む脊髄小脳変性症と多系統萎縮症を対象としており、治療のみならず診断も、また失調症状だけでなく他の症状も対象としています。 なお、患者会である「全国SCD・MSA友の会」ではリハビリに関するテキストを出版しています。 リハビリテーションを含めた診療ガイドラインの制定は、脊髄小脳変性症の患者さんのためになると確信しています。 今後、脊髄小脳変性症に対してはリハビリテーションを含めた様々な治療を行い、より生活の質(QOL)が高い時期を長くして、患者さんが楽しんで生活出来るための工夫をしていくことが大切です。

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脊髄 小脳 変性 症

もくじ• 脊髄小脳変性症とは 脊髄小脳変性症は小脳の神経細胞の変性によって 歩く時のふらつきや 手で何かをしようとすると震えるといった症状をきたす病態です。 日本では約3万人の患者がいます。 ドラマでも脊髄小脳変性症が取り上げられた事から認知度は高まっています。 10年から20年かけて病気が進行します。 人によって個人差はありますが非常にゆっくりと進行するのが特徴です。 脊髄小脳変性症は多くの病型の総称としてその名称が付けられており、障害される部位や症状、経過などは種類は様々です。 脊髄小脳変性症の症状 歩行時のふらつき、手の震え、ろれつが回らないといった症状が見られます。 手の震えはじっとしている時は問題ないですが、何かを取ろうとしたり動かした時に震えるのが特徴です。 またパーキンソン症状 動作緩慢、関節の動かしにくさ、姿勢反射障害 や便秘や下痢、排尿障害、起立性低血圧などの症状も見られる事があります。 脊髄小脳変性症に特徴的な運動失調 脊髄小脳変性症で特徴的なのは運動失調と呼ばれる症状です。 運動失調とは手足や体幹の随意的な運動が障害された状態を指します。 私たちは目的のものに向かってまっすぐに手を伸ばして動作を遂行することが可能です。 しかし運動失調があるとそれが困難になります。 例えばコップに入った水を飲もうとしても、手を伸ばして行くときに運動の調節ができずに手が震えてしまいます。 筋力が弱いわけではなく、運動の調節をしている神経に異常が生じるのが運動失調です。 小脳の役割 小脳は大脳の下、後頭部にあたる部分に存在しており、平衡感覚、筋肉の緊張、随意運動の調節を行っています。 視覚情報や感覚情報を元に、私たちが動く運動の調節をしてスムーズに動作が行えるように重要な役割を果たしているのです。 箸で物を掴んで食べるという動作にしても、親指と中指にこのくらいの力を入れて、これくらい指を曲げて、肘はこのくらい曲げて・・・なんて考えずに私たちは動作しませんよね? これは小脳が感覚を感じ取って運動を調節しているから無意識にスムーズな運動が行えているからなのです。 最近では小脳は運動の調整だけでなく、短期記憶や注意力、感情、高度な認識力、計画を立案する能力のほか、統合失調症や自閉症といった精神疾患と関係している可能性もあると言われています。 脊髄小脳変性症の分類 脊髄小脳変性症にはいくつかタイプがあります。 遺伝性の有無や、障害された神経の種類、症状などによって分けられています。 まず大きく遺伝性か非遺伝性かで大別されます。 非遺伝性である孤発性の脊髄小脳変性症 非遺伝性は脊髄小脳変性症の70%を占めます。 非遺伝性は多系統萎縮症と皮質性小脳萎縮症の2つの種類があります。 多系統萎縮症 小脳を含む他の部位の変性も見られます。 孤発性の脊髄小脳変性症の多くを占めます。 以前までは「オリーブ橋小脳萎縮症」「シャイドレーガー症候群」「線条体黒質変性症」に分けられていましたが、病態が同じである事がわかったため、全てを統合して多系統萎縮症としています。 症状は以下の小脳症状、パーキンソン症状、自律神経症状が主に見られます。 小脳症状 運動失調、歩行時のふらつき、呂律が回らないなど 自律神経症状 排尿障害、起立性低血圧、発汗障害、体温調節障害など 皮質性小脳萎縮症 小脳症状 運動失調、歩行時のふらつき、呂律が回らないなど のみが目立って現れます。 遺伝性の脊髄小脳変性症 脊髄小脳変性症の全体の30%を占め、遺伝の形式により、常染色体優性遺伝性と常染色体劣性遺伝性の2つに分けられます。 常染色体優性遺伝性 常染色体優性遺伝性は遺伝性の脊髄小脳変性症の中では頻度が多いといわれています。 さらに型よって種類が分けられ、 1型、2型、3型、6型、31型、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症などがあります。 常染色体劣性遺伝性 日本では比較的頻度は少ないですが、小児期に発症するケースが多いです。 さらにいくつかの種類に分けられます。 フリードライヒ失調症、ビタミンE単独欠乏症失調症、セナタキシン欠損症、シャルルヴォアサグエ型痙性失調症 などがあります。 ヒトの身体の最小単位である細胞で、23対に分かれており、それぞれ番号がつけられています。 そのうち1〜22までを常染色体といい、23番目を性染色体といいます。 性染色体は性別を決定する役割があり、男性はXY、女性はXXの染色体をもちます。 わかりやすくいうと父親、母親のどちらかに異常があっても遺伝してしまうものです。 わかりやすくいうと父親、母親の両方に異常があった場合に遺伝してしまうものです。 脊髄小脳変性症の診断 脊髄小脳変性症の診断は神経内科で行われます。 小脳症状、パーキンソン症状、自律神経症状の有無を確認し、頭部MRIにて検査をします。 小脳や脳幹部の萎縮が見られた場合に診断が確定します。 また遺伝子検査にて原因となっている遺伝子を調べることもあります。 脊髄小脳変性症の予後や余命について 脊髄小脳変性症は進行度は病気の型であったり、個人差もあるため予後は様々です。 脊髄小脳変性症の症状が直接死因になる事はありません。 しかし進行によって寝たきりになり誤嚥性肺炎や他の合併症が死因になる事があります。 そのため余命については明確に判断する事は困難です。 10年、20年と長い年月をかけて寝たきりになるケースがほとんどの為、家族や役所と連携して介護に備えていく必要があります。 多系統萎縮症の場合、声帯開大不全 睡眠中息を吸う時に声帯が狭くなる が生じる事があり、それによって呼吸不全に陥る事が死因になる事もあります。 呼吸不全の予防として気管切開術をする場合もあります。 脊髄小脳変性症の治療法 脊髄小脳変性症を根本的に治す治療法は今のところ確立されていません。 薬物療法にて症状を対処する方法がとられます。 失調症状全般に甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンや甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体が使用されます。 また理学療法士や作業療法士などの専門的なリハビリテーションにて 身体機能と生活レベルが弱らないようにしていく事が中心となります。 脊髄小脳変性症の自宅でできる簡単なリハビリ 脊髄小脳変性症では運動失調によりバランスがとりにくくなり転倒のリスクが高まります。 バランスに重要となってくるのは体幹の筋力です。 進行度や症状によってに出来るものは違ってくるためその都度、理学療法士や作業療法士と内容を考案していく必要があります。 今回はバランス能力を維持するための、初期の段階で簡単に行える体幹トレーニング方法を挙げていきます。 ドローイン 仰向けに寝て、息を吐きながらお腹を凹ませていきます。 お腹が凹んだ状態をキープして呼吸は元に戻します。 その状態を20~30秒キープします。 プランク 両肘、前腕、つま先で体を支えて20~30秒姿勢をキープします。 身体が真っ直ぐのまま行うのがポイントです。 ダイアゴナル 四つ這いから右手と左脚を真っ直ぐに伸ばします。 体がブレないように20~30秒姿勢をキープします。 手足を左右替えて同じように行います。 他にはバランスボールやストレッチポールなども有効です。 その他動きやすくなる方法として・・・ 重錘を手首や足足首、腰回りに付けると、運動失調が軽減して動きやすくなります。 手首では200~400g、足首では300~800g、腰回りでは1kg程度が良いとされています。 鳥取大学医学部卒業 2005年にとよだクリニックを開業 2006年 認知症予防センターを開設 所属学会 総合診療医学会 認知症予防学会 院長が執筆した出版物 日本全国ご当地自慢脳トレブック(自由国民社) 脳トレで旅する東海道(自由国民社) 脳トレで旅する中山道(自由国民社) 医師が教えるあがり症克服トレーニング(電子書籍) 脳進化かたち合わせパズル(主婦の友社)認知症予防ハンドブック 認知症予防レクリエーションハンドブック ピアノ雑誌の特集記事 あがり症 執筆 各種団体の季刊誌および会員様向け雑誌の記事執筆、脳トレ問題の作成 講演会実績 米子市、地域包括支援センター、地区公民館主催の市民対象の認知症講演会 認知症ケアに従事する介護士対象の講演会 宗教団体や法務局等、職員研修としての認知症講演会 認知症家族会でのストレスケア講演会 地域包括支援センターの認知症予防教室指導 院長の本が産経新聞に紹介されました。

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